Sony Global Solutions Inc.
ソニーグローバルソリューションズ株式会社
外資系コンサルティングファームにてITに関するコンサルテーションに従事した後、事業会社にて自社プロダクトの中期戦略の策定や新商品の企画を担当。2024年にソニーグローバルソリューションズに転職。現在は、strategy部門にてソニーのITに関する企画・戦略推進を行っている。
私にとって最初の転機が訪れたのは、高校3年生の夏でした。地方の公立高校に通っていたのですが、進学を機に、自分の視野を広げるために環境を変えてみたいと思い、アメリカの大学に留学することを決めたのです。
現地でとくに印象的だったのは、日本では経験できない多様性との出会いです。異なる価値観を持つ人々と交流する中で、さまざまな考え方や生き方があることを学び、また海外特有のキャリア観にも触れることができました。
ファーストキャリアとなったコンサルタントの仕事に興味を持ったのも、アメリカの大学で出会った教授がきっかけです。経営学部で会計学と金融経済を専攻していたのですが、コンサルティングファーム出身の教授と出会い、話を聞く中でその道を志すようになりました。
2018年に新卒で外資系コンサルティングファームに入社した後は、データ利活用やデータ基盤整備などを担うITコンサルタントとして働いていました。最初の2年間は、チャットボットの導入プロジェクトやクライアント企業のデータビジュアライゼーションやKPI管理、関連業務の運用支援などを担当しました。
ITのバックグラウンドがなく、最初は戸惑いもありましたが、日々新しい技術が生まれ、成長が著しい分野なので、興味があればキャッチアップしていける余地があります。ITの可能性を感じ、次第に興味が深まっていきました。
また、グローバルな環境の中で働くことにもやりがいがありました。たとえば、自動車会社のプロジェクトでは、北米、ラテンアメリカ、アジアなど、まったく異なる価値観を持つメンバーとミーティングを行います。
フランスのチームには長期休暇の文化があり、アメリカはトップダウンの意思決定を好むなど、各地域の特性に応じてプロジェクトを組み立てなくてはなりません。文化の違いを理解し、橋渡し役となることに意義を感じながら、ITのジェネラリストをめざして、知識の幅を広げていきました。
その後、シニアコンサルタントまで昇格した後、2023年に退職をして、1年間事業会社での経験も積みました。プラットフォームサービスのプロダクトマネジメントを行いながら、中期戦略の策定や新商品の企画を担当する中で、自分自身の幅を広げていきました。
当社に入社をしたきっかけは、ITとグローバルという2つの軸を活かせると感じたからです。
コンサルティング業界の中で成長し、事業会社の中で語学以外のスキルにも挑戦していった結果、次の自分のキャリアを考えた際に、自分の軸である2つのスキルを活かせるような仕事がしたいと考えていました。
ソニーグローバルソリューションズ(以下、SGS)は、そこに当てはまる会社であり、面談をする中でも、長期的に腰を据えて成長できる環境だと感じ、入社を決めました。
入社後は、IS組織のKPI検討をしたり、ITSMのあるべき姿を模索したり、海外グループとのコラボレーションに向けた企画や、エンタープライズアーキテクチャ(以下、EA)の策定などに取り組んでいます。
メインとなるのは、正解の見えない課題に取り組むこと。将来のあるべき姿に向けて必要な施策を検討しながら、グループシナジーの創出と、安心安全なITサービスの提供、という2つの戦略テーマの中で、幅広い課題に取り組んでいます。
チームは3名のメンバーと上司1名、部門長で構成され、基本的に各メンバーが独立して異なる業務を担当しています。上司との意見交換を通じて最適な解を導き出しつつ、複数のテーマで並行して進めている状況です。
IS企画戦略室の仕事の難しさとやりがいは、表裏一体です。考えを巡らせる中で形になることもあれば、いつまでも解決策が見つからないこともあります。成果がなかなか出ないときは苦しいですが、うまくいきそうな道筋が見えたときには、大きなやりがいを感じます。
募集要項で「考えることが好きな人」「仮説思考ができる人」を求めていた点に惹かれ、strategy部門に応募した私には、合っている仕事なんだと感じています。上司でも正解が見えないような課題も多いのですが、こちらから提案した方向性に対して、前向きなフィードバックをもらえると、手ごたえを感じます。
グローバルな環境で働けることも、いまの仕事の醍醐味のひとつです。これまではインドと中国のチームのメンバーとコミュニケーションを取る機会があり、来月にはニューヨークに出張し、ワシントンDCのチームとの対話も予定しています。
さまざまな国のメンバーが集まるミーティングに参加する機会が多く、今後も新しい国の人々とのコミュニケーションが増えていくところが楽しみですね。
コンサルタント時代の経験は、現在の仕事でも大いに活かされています。特に、さまざまな角度から物事を検討し、道筋を立てて組み立てていく力や、仮説を立てて課題を特定し解決するアプローチは、いまの職場でも強力な武器となっています。
一方で、入社後に新たな知見も多く得られました。たとえば、IT部門は複数の部署を横断的にサポートしているため、それぞれの担当者の特徴を把握し、適切なアプローチを考える必要があります。社内文化や組織を学べることは非常に刺激的です。
さまざまなシステムに関する知識も深めなくてはなりません。こうした社内のコミュニケーションやシステムの理解は、コンサルタント時代には得られなかった貴重な経験です。
また、入社前は外部コンサルタントからの提案よりも、内部で立案された戦略のほうが受け入れられやすいと考えていましたが、実際は必ずしもそうではありません。新しい戦略を効果的に展開するには、キーパーソンとの関係構築や適切な調整が必要だと学びました。
入社してもっとも魅力に感じているのは、社内の人々の温かさと組織文化です。当社には、新卒採用・キャリア採用の区別なく受け入れる環境があり、年齢や役職による上下関係も少なく、フラットに意見を言える雰囲気があります。
部署間の壁も低く、情報共有がスムーズで、緊張感が強すぎずリラックスした職場であることに、良い意味でのギャップを感じました。「この人についていきたい」「この人と一緒に働けてよかった」と思う同僚も多く、入社が正しい選択だったと確信しています。
働き方も大きく変化しました。コンサルタント時代は自分のキャリアを最優先に考え、クライアント対応で常に忙しかったのですが、いまはワークライフバランスが取れ、ゆとりのある働き方ができています。
現在、私は5つのテーマを担当しており、そのうちの2~3個を近いうちに形にすることをめざしています。
海外展開に関する案件については、中長期的な視点で注力していくつもりです。グローバルを主軸に、海外での経験を積む機会を増やしていきたいと考えています。
各リージョンや担当している領域によって考え方や文化が異なるため、調整が必要となります。各部署の思いや優先事項に配慮しながら、最適な解決策を見出していきたいですね。
strategy部門の仕事は、全体を俯瞰する視点を持ち、仮説思考とロジカルシンキングで物事を組み立てられる力が求められます。また、うまくいかない場合でも、すぐに切り替えられる柔軟性も必要です。変革に取り組む場合、状況によって方向性が変わることも多いので、引きずらないことも大切なんです。
その分、考えることが好きな方にとってはやりがいのある仕事だと思います。グローバルな環境で働きたいと考えている方や、プライベートも大切にしながら仕事にも熱心に取り組みたい方にもおすすめです。
私はコンサルタント時代から、クライアントの要望にただ応えるだけでなく、さまざまな観点から課題を検討し、最適な解決策を導き出すことを心掛けてきました。いまでも、周囲を見渡しながら全体最適をめざす方法を見つけたいという強い気持ちが、私を突き動かしています。
同じような想いを持っている方や、正解のない課題に粘り強く取り組んでくれる方が、新たにジョインしてくることも、今後楽しみにしています。
※記載内容は2024年10月時点のものです