Sony Global Solutions Inc.
ソニーグローバルソリューションズ株式会社
総合コンサルティングファームにて多岐に渡る業界向けに基幹システム導入支援に従事したのち、2023年にソニーグローバルソリューションズに転職。現在は、ソニー株式会社の社内SEとして国内外の販売会社が使用するシステムのGlobalロールアウトや統廃合の支援業務に従事。
私は現在、ソニー株式会社のコーポレートIT部門に所属しています。私たちの部門は、ソニーグループの6つの事業セグメントのうち、エンタテインメント・テクノロジー&サービス事業を担当するソニー株式会社の情報システムを扱っています。各システム案件の窓口として、各事業部やグローバル横断した業務オペレーションの確立をシステムの面から提案、実現することを主なミッションとしています。
現在、私が携わっている主なプロジェクトは、国内外のソニーグループの販売会社が使用するERPシステム(※)のグローバルロールアウトの支援です。このプロジェクトでは、主要な販売会社のERPシステムのインスタンスを統合し、販売会社横串でビジネスプロセスの標準化を実現することをめざしています。
私の具体的な業務の1つは、販売会社に対して上流工程である業務要件のヒアリングを行い、グローバル横断で業務プロセスを標準化できるかという観点で要件の精査を実施することです。また、精査した要件内容を海外の開発チームに伝達し、販売会社の要件がシステムに適切に反映されるよう必要に応じてフォローしています。
現在、このプロジェクトでは3つの販売会社を対象に進めています。すでにヒアリングが終わって開発に移行しているヨーロッパの会社が1社、そして、それと並行して他の2つの販売会社の要件ヒアリングを、Pre-planningという形で進めています。
グローバルなプロジェクトであるため、ヒアリング対象は日本人だけでなくさまざまな国の方々が含まれています。このような環境で仕事をする上で、私が大切にしているモットーがあります。それは「伝えたことがコミュニケーションではなく、伝わったことがコミュニケーションだ」という言葉。これは、プロジェクトに参加して間もないころにプロジェクトマネージャーから聞いた言葉で、1年経った今でも大事にしています。
海外の方とは英語でのやり取りが多く、要件を伝える時はMTGを何度も実施することもあります。常に相手の目線に立ち、自分の意図が正確に伝わるような言い方をしようと心がけています。
とくに時差がある場合、メールのやり取りは1日数回程度しかできません。誰が読んでもすぐに理解できる文面の作成を意識するなど、今も難しさを感じている部分ですが、これは海外のメンバーだけでなく、日本の方々とのコミュニケーションでも同様にとても大切にしていますね。
※企業の「会計業務」「人事業務」「生産業務」「物流業務」「販売業務」などの基幹となる業務を統合し、効率化、情報の一元化を図るための統合基幹業務システム
就職活動時、私の軸は「人の役に立てること」と「学び続けることが求められる環境であること」でした。人に頼られたり期待に応えられたりした時にやりがいを感じるタイプで、尊敬する人物像は常に知識をアップデートして周りに還元する人。自分もそうなりたいと思い、ビジネスに必要不可欠なシステムに関わることで必ず人の役に立てると考えたんです。
これらの軸にもとづいて、前職ではITコンサルタントとしてさまざまな業界に対するシステムの導入支援を行い、テストやPMO、要件定義、運用保守などシステム開発の一連の流れを経験し、幅広いフェーズに携わることができました。
前職での経験は、現在の仕事にも大いに活きています。とくに、複数の関係者との調整や意見の整理など課題解決のためのコミュニケーション能力が今の仕事にとても役立っています。しかし、1つのプロジェクトで上流工程から運用保守まで一貫して携わる機会が少なく、自身の業務が最終的にどのようにユーザーやクライアント企業に貢献できたのかが見えにくい状況にありました。
そんな中、システム導入の推進だけでなく、上流工程から一貫して携わり、企業の利益推進に従事したいという想いが芽生えてきたんです。これが転職を考えるきっかけとなりました。転職活動では、ユーザーと伴走しながら最後までDXの推進にコミットできる環境を求めました。
転職活動を進める中で出会ったのが、SGSでした。決め手となったのは大きく2つ。1つは、ITの側面から本質的なユーザー提案を行い、企画から保守まで一貫して携われることです。システム導入をした後、それがどんな形でユーザーの実業務にいきているのかを見届けることができるのはとても魅力的でした。
そしてもう1つは、社員の方々の強い共通意識です。企業のホームページや社員インタビュー、社員が登壇しているYouTubeの動画などで情報収集する中で「ソニーグループをより良くしたい」という強い共通意識を感じたんです。
ステークホルダーと寄り添いながら業務を推進する姿勢や、全員が共通のゴールをめざしている環境に強い魅力を感じました。前職ではさまざまなクライアントを持っていたためプロジェクトごとにゴールがさまざまでしたが、ソニーグループに特化したソリューション提案ができるからこその強固なチームワークや一体感を感じましたね。これらの理由から、SGSへの転職を決意しました。
ソニーグループの一員として仕事をする中で、日々新たな発見や学びがあります。入社後印象的だったのは、多様な事業や長い歴史を持っているからこそ販売会社ごとに業務オペレーションが全然異なること。また、ソニー用語が多く、社内の「ソニー用語集」をブラッシュアップしながら業務に取り組んでいました。本当に大きな会社なんだなと実感しましたね。
前職と比較して特徴的だと感じたのは、グループ内に開発チームや顧客がいることによるダイレクトさです。たとえば、ERPシステムのグローバルロールアウトプロジェクトでは、販売会社の方々と直接やり取りをする機会が多くあります。現場の生の声を聞き、システムがビジネスにどう貢献しているかを肌で感じられるのは、たいへん貴重な経験です。
また、ソニーグループ全体をより良くしていこうという一体感も強く感じます。言われたことをただ遂行するのではなく、部署や役職に関係なくみんなが自由に意見を出し合い、より良い製品やサービスの提供に向けて考えて行動しています。
前職のコンサルタント業でももちろん提案はできていたんですが、SGSでは社内の事業やオペレーションを理解しているからこその視点で、より踏み込んだ本質的な提案ができると感じています。社外から関わるのではなく、同じソニーの一員として一緒に取り組めるので、調整の難しさを感じることもありますが、それも含めて仕事の魅力だと捉えています。
仕事をしていてやりがいを感じる瞬間は、多様なステークホルダーとの調整業務や課題解決をうまく進められた時。異なる立場の人々と関わり、複雑な課題に取り組むことは大変ですが、それだけに解決できた時の達成感はひとしおです。
たとえば、グローバル共通のオペレーション標準化プロジェクトでは、地域や販売会社ごとに異なる業務方法を整理し、各所に納得してもらえるよう落とし込んで説明する必要がありました。上司にもアドバイスをもらい、各所の共通認識を作るためにもわかりやすく図式化して表現したり、それをもとにイメージのすり合わせを行ったりしました。この過程で、コミュニケーション能力や伝える力がとくに鍛えられたと感じています。
直近の目標としては、「この領域は藤井さんに聞けばいい」と周りから頼られる存在になりたいですね。現在は販売会社に関わる業務を担当していますが、ソニーは多様な事業を持っているので、将来的には他の事業や領域の案件にも携わってみたいです。
ソニーには部署や事業を超えた異動制度もあり、私の部署にも制度を利用して異動してきた方がいるので、活用できる制度も意識しながらさまざまな分野にアンテナを張っていきたいと考えています。
SGSの魅力は、常に新しいチャレンジができて自分でキャリアを築けることだと思います。多様な事業領域と、柔軟なキャリア構築の機会があるので、自分の可能性を最大限に広げられる環境だと感じています。
また、ソニーグループ内の人々とつながりやすい環境があるのも特徴ですね。業務で直接関わりがなくても、問い合わせをした際に壁を感じることなくウェルカムな姿勢で受け入れてくれる雰囲気があります。
入社してからは、ソニーグループの一員としての自覚と責任感が芽生えました。ソニー製品により注目するようになったのも、大きな変化の1つです。街で人々が使用しているイヤホンのブランドを確認したり、自分でもソニーのイヤホンを購入したり。自社製品への愛着が深まり、より良い製品を世に送り出すという使命感も強くなりました。
ソニー社員だからこその愛着は、他の社員からも感じます。入社後インドにあるオフィスに出張に行った際、創業者の写真が誇らしげに飾られたオフィスの様子を目にし、日本だけでなく世界中で自社に対する誇りや想いが強いのだと感じ身が引き締まったのを覚えています。
そんなSGSでは、柔軟性を持った人材が活躍できると思います。地域や事業によってオペレーションや考え方が異なるため、絶対的な解決策がない状況も多くあります。そのような中でさまざまな情報を収集・分析し、柔軟に対応策を打ち出せるスキルが重要。私自身もこのスキルを引き続き磨いていきたいです。
また、多角的な視点で会社全体の利益を考えられる人材も求められています。単にクライアントの要望を聞くだけでなく、会社全体にとって何が最適かを考えて提案できる人が活躍できるはず。そういった意味で、SGSは自分のキャリアを主体的に築きたい人にとってとても魅力的な環境だと思いますね。
※記載内容は2024年8月時点のものです