Sony Global Solutions Inc.
ソニーグローバルソリューションズ株式会社

大手人材サービス企業にて営業、財務、経理、グループ会社管理など幅広い業務に従事。その後、大手ITサービス企業にてマーケティングへキャリアを広げるなど着実なキャリアアップを重ね、2023年にソニーグローバルソリューションズに転職。現在は経営企画部門にてITインフラの事業管理を担当。
私が所属する経営企画部門 経営管理部 IC管理課は、SGSがソニーグループの各会社に提供するITインフラ、たとえばサーバーやネットワーク、セキュリティツールなどの損益管理を担う部署です。
チームは6名体制。製造業の管理会計出身者やITスタートアップ経験者、法務経験者など、多様なバックグラウンドを持つメンバーが集まっており、子育て中の方も活躍しています。雰囲気は穏やかで、ミーティングでも思ったことを率直に話せる環境です。
その中で私は今、データセンターとクラウドの損益管理をメインで担当しています。現在は日本を主担当とし、アメリカやシンガポールといった海外拠点の補佐も行っています。海外拠点とは週1回程度、英語でやり取りをしており、プロジェクトで連携する機会もあります。2026年からは新たにグローバル共通の機能を管理する主担当になる予定で、今は引き継ぎと業務の習熟化を進めているところです。
損益管理の具体的な業務は多岐にわたります。3カ年の経営計画や来期1年の予算策定、予算と実績の比較分析はもちろん、今後の経営計画に伴い、「実行した場合、数値はどうなるか」といった試算を行うこともあります。
その中でもとくに難しいのは商流整理・予算策定です。インフラサービスの難しさは、1つの設備を複数の会社やシステムで共有している点にあります。たとえば勤怠管理や経費精算といった複数のシステムが1つのサーバーに格納されている場合、どの会社がどの程度リソースを使っているかを分解し、納得感のある基準でコストを配分する計算が求められるのです。
私たちは、この「基準(請求ロジック)」について、すべてのグループ会社が納得する説明ができなくてはなりません。たとえば、メモリ使用量にもとづくのか、アカウント数で按分するのか。そのルール設計こそが腕の見せ所であり、最も神経を使う部分です。この基準を決める商流整理、それに基づく予算策定はグループ各社のコスト負担に直結するため、変更にはグループ各社への丁寧な説明や調整が求められます。
こういった仕事をする上で、私が意識していることは2つあります。
1つは、管理部門は事業成長を支える「黒子」のような存在であるということ。損益レポートは基本的に部長や上層部に報告します。経営層と直接やり取りできることはやりがいである一方、これはあくまで事業を成功に導くためのプロセスの1つです。私たちの使命は、最前線で日々頑張っている現場の皆さんを円滑にサポートし、問題が起きていないか見極めること。それに誇りを持って業務にあたっています。
もう1つは、外部リソースに頼る前に、まず自分たちで解決できないか考え、行動すること。SGSはソニーグループのITシェアードサービス会社であり、私たちのパフォーマンスは、グループ全体の効率性に直結します。グループ全体が「小さい本社」を掲げ、スリムな運営をめざす中で、私たち自身も、単にコストを抑えるだけでなく、創意工夫で業務を進化させられるよう、業務の自動化やスキルアップに努めることが大切だと考えています。
大学時代は工学部で電気電子工学を学んでいましたが、私は「技術」そのものよりも「それはビジネスとしてどのような価値を生み出すか」といった、経営的な面から物事を見ることに興味を持っていました。
卒業後は、大手人材サービス企業に入社し、営業職を経験した後、財務経理本部に異動して経理を2年ほど経験しました。会社の数字が一通り見られるようになった頃、あるフレームワークに出会ったことをきっかけに、経理・財務の領域をさらに極め、ビジネスの改善に提言できる存在をめざしたいと決意しました。
その後、大手ITサービス企業に転職し、経理からマーケティングへもキャリアを広げました。そして再び転職を考えた時、軸としたのは「経営に近いポジションで会計経験を活かしたい」、そして「歴史がある会社で経験を積んでみたい」ということでした。
SGSは、ソニーグループのITサービスを管理するという役割が求める軸にマッチしたことはもちろん、もう1つ惹かれる点がありました。それは「活動基準原価計算(ABC)」という専門的な会計手法を採用している点です。導入・運用には高度なスキルを要しますが、その分コストを細かく可視化できる。面接でその話を聞いて「ぜひ経験してみたい」と強く感じたことが、最終的な入社の決め手になりました。
2023年に入社後は、現在とは別の部署で、アプリケーションとインフラを含めたグローバル全体の損益レポートを取りまとめる業務を担当し、その後、組織改編に伴う異動で現在の部署に至ります。
入社してみて印象的だったのは、仕事のスピード感です。会議の場で意見が出ると、その場で決まることが多い。検討に時間をかけすぎるのではなく、スムーズに物事が進んでいくカルチャーは、SGSの特徴だと思います。
その一方で、基礎的な会計知識はもちろん、決裁や会議体といった内部統制のプロセスは、会社が違っても共通する概念です。こうした過去の経験が、新しい環境でも仕事を円滑に進める上での土台になってくれています。
これまで最も印象に残っている仕事は、日本のデータセンターの損益構造を分解したプロジェクトです。
日本のデータセンターの損益管理は、会社の経営課題の1つでもありました。当時、サービス側はシンガポールの拠点を収束させることでの解決を検討していました。
しかし、上司から「実際のところ、どうなるか試算してみてほしい」と依頼を受け、私がシミュレーションをしてみた結果、拠点を収束させるという対策だけでは、根本的な課題は解決しないという事実が判明したのです。さらに経営層からも、今後数カ年での改善計画を策定するよう指示がありました。
そこで、まずは足元のコスト構造、たとえば「固定費はどれくらいかかっていて、減らせない理由は何か」といった実態を徹底的に把握することにしました。しかし、私たち管理部門が持っているのは会計データだけです。サービス活動別にコストを細かく分けるには、現場の担当者に数字を出してもらうしかありません。上司やサービス側の現場担当者、インフラの経営企画など、国内・シンガポールの部署を横断して10名ほどのメンバーを巻き込み、週1回のミーティングを2カ月半ほど続けました。こうした地道なやり取りを繰り返すことで、ようやく実態を突き止めることができ、より実効性の高い改善計画へと舵を切ることができました。
この経験を通して学んだのは、課題の種を早期に見つけ、解決する重要性です。複雑に見える課題も、早い段階であればシンプルに解決できます。後回しにせず、常にクリアな状態を保ち続けることが、健全な経営管理の第一歩だと確信しました。
また、調査を通じて、通常は見えにくいサービスの価値やSGSの歴史を知ることができたことは、大きな収穫でした。数字の面をサポートする管理担当者は、サービスの技術的な詳細まではわかりません。
しかし、損益構造を分解していく作業の中で、ITインフラに関する知識がついた実感があります。もともとITへの興味もあったので、サービスそのものを深く理解できることは、やりがいにもつながっています。
技術革新が激しいIT業界の中で、SGSは常に最適な技術でグループ会社をサポートできる存在でなければなりません。そのために、経営管理の側面からは、損益を含めた活動内容をしっかりと説明できる、より透明性の高い会社にしていきたいと考えています。
個人のキャリアとしては、現在注力しているビジネス視点での知見を、シンガポールのデータセンターのプロジェクト完了までしっかりと深めていきたいです。将来的にはそこにガバナンス視点も加え、ビジネスと管理のバランスが取れたサポートができる人材になりたいですね。
SGSにマッチするのは、自発的に行動できる人だと思います。ソニーグループでは「キャリアは自分で築くもの」と言われますが、まさにその通りです。自ら課題を発見し、提起し、解決策を実行できる人にとっては、自由に動ける環境が提供されます。
たとえば、私の部署では、サービス単位で明確に担当が分かれていて、担当領域に関しては自身の意見を持ち、責任を持ってプロジェクトを推進できます。組織構造の面からも、個人の裁量がしっかりとサポートされていると感じますね。
また、私たちのいる経営企画部門であれば、ホスピタリティ精神のある人も向いていると思います。私たちの真の目的は事業を円滑に進めるためにサポートする事です。数字の面でただ事実を突きつけるのではなく、計画と実績を埋めるための示唆出し、意思決定のための手続・資料の校閲など、サービス側の皆さんが事業を円滑に進められるよう、見守りながら伴走する姿勢が大切だと考えています。
SGSの魅力は、「IT」と「シェアードサービス」を掛け合わせて生まれる価値にあると考えています。製造業だけでなく、映画やゲームなどソニーグループの多様な事業と接点を持てますし、ITの領域は技術革新が非常に著しい。社内でもAI技術の活用やDXの推進が活発で、変化が大きく刺激的です。新たな学びをおもしろいと感じる人であれば、きっとSGSで楽しみながら活躍できると思います。
※記載内容は2025年11月時点のものです